Part.43 「キッチンの生活感」について考える。
モデルハウスのようにすっきりしたキッチンに憧れるけれど、
実際の暮らしでは調理器具や調味料、家電などでどうしても生活感が出てしまう——。
そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。
今回は、実際の暮らしを犠牲にせず、生活感を抑えるキッチンづくりのポイントを、
設計と収納、デザインの3つの視点からご紹介します。
設計で整える|「見せない配置」をつくる
● コンロ周りの「抜け感」を意識
キッチンの印象を大きく左右するのが、コンロや換気扇まわり。
リビングから見える位置にコンロがあると、どうしても調理中のごちゃつきが目に入りがちです。
腰壁を立てたり、アイランドではなくペニンシュラ型にすることで、
目線をやわらげ、スッキリ見せることができます。
● 背面収納の「ライン」を揃える
背面の収納は、扉や棚の高さ・色味をそろえることで統一感が生まれます。
家電やストック品を置く「カウンター上」をできるだけ隠せるよう、
ハイカウンター収納やロールスクリーン付き収納もおすすめです。
● パントリーは「見せない収納」の味方
キッチン横や裏にパントリーを設けると、
食材や日用品を隠して収納でき、生活感が一気に減ります。
「可動棚+扉付き」で中を見せない設計にするのがポイントです。
収納で整える|“出しっぱなし”をなくす工夫
● 使用頻度で収納位置を決める
よく使うものほど取りやすい位置に。
「出しておくと便利だから」と置きがちな家電や調味料も、
引き出し収納に入れる習慣をつけるだけで、ぐっと印象が変わります。
● ゴミ箱は家具の一部に
生活感が出やすい代表が“ゴミ箱”。
キッチンボードの下やパントリー内に専用スペースを設ける設計が効果的です。
● 充電・家電コードを隠す
家電のコード類も見た目を乱す要因です。
カウンター内にコンセントを埋め込み、コードを目立たせない工夫を。
デザインで整える|素材と色の統一感
● 扉の色と壁・床の素材をそろえる
キッチンだけ浮いて見える場合、色や素材のトーンに違いがあることが多いです。
リビングと統一した木目調やマット質感の面材を選ぶと、空間に一体感が生まれます。
● 見せる収納は“余白”をつくる
オープン棚を採用する場合は、装飾的な雑貨や器を飾る余白を意識。
すべてを収納で埋めるよりも、選ばれたアイテムだけが見えることで洗練された印象に。
● 照明で“雰囲気づくり”を
ペンダントライトや間接照明でキッチンを柔らかく照らすと、
夜の時間帯も生活感を感じさせない“上質な雰囲気”になります。
生活感を出さないキッチンをつくるポイントは、
「隠す」と「見せる」を上手に分けること。
収納や間取りで“隠す場所”をしっかり確保し、
デザインや照明で“見せる部分”を整える。
そのバランスが取れると、暮らしながらも整った空間をキープできます。
ということで今回は、
「キッチンの生活感」について考えてみました。
ぜひ参考にしてみてください!
次回もお楽しみに!

