Part.47 「家族と共に成長する家」について考える。
家を建てるとき、多くの方は「今の暮らし」に合わせて間取りを考えます。
しかし、子どもの成長やライフスタイルの変化によって、
“ちょうどよかった家”が数年後には使いにくくなることも。
そこで注目されているのが、「可変性のある設計」。
時間とともに形を変えながら、家族の暮らしに寄り添う住まいの考え方です。
可変性のある家とは?
可変性(かへんせい)とは、間取りや空間の使い方を後から変えられる柔軟さのこと。
「将来こう使えるようにしておく」という“余白のある設計”をしておくことで、
家族構成やライフステージの変化に対応できます。
家族の成長とともに変化するシーン
・子どもが小さいうちは「つながる間取り」
小さな子どもがいる時期は、家族の気配が感じられる間取りが安心。
リビング横にキッズスペースを設けたり、個室を将来的に仕切れる設計にしておくと、
成長に合わせて空間を“変化”させることができます。
・思春期には「プライバシーを確保できる空間」へ
子どもが成長するにつれ、個の時間が大切になります。
初めは一部屋だった子ども部屋を、後から壁や家具で2部屋に分けられるようにしておくのもおすすめです。
・子どもが巣立った後は「夫婦の暮らし」にフィットさせる
子どもが独立した後、使わなくなる部屋があるのはもったいないですよね。
趣味スペースやワークルームに変えたり、親世代の寝室として使えるように設計しておくと、
家を長く快適に使い続けることができます。
可変性を高める設計のポイント
・間仕切りの工夫
後から壁を追加したり、可動式の建具を採用することで、
一つの空間を二つに分ける/広げるといったアレンジが可能です。
・ 配線・照明・収納をフレキシブルに
照明やコンセントの位置、収納計画を柔軟に設計しておくことで、
模様替えや間取り変更にスムーズに対応できます。
・多目的スペースをつくる
“今はスタディコーナー、将来は書斎”など、
役割を変えながら使える余白空間を一つ設けるのもおすすめです。
家も「成長する」視点で考える
家づくりは、完成した瞬間がゴールではありません。
そこから始まる家族の物語に寄り添う器として、変化を受け入れる柔軟な設計が求められます。
「今」だけでなく「これからの10年、20年」を見据えた間取りづくり。
それが、長く愛される住まいづくりの第一歩です。
ということで今回は、
「家族と共に成長する家」について考えてみました。
ぜひ参考にしてみてください!
次回もお楽しみに!

